日本の芸能の一つを知る!歌舞伎鑑賞は思うほど敷居は高くない

年齢も重ね時間に余裕が出たからと、テレビばかり見ていませんか。もちろんテレビが悪いわけではないですが、なんとなく画面を見ている程度ならば、他のものを見てはどうでしょうか。例えば、読書もいいですし、映像ならば映画観賞も楽しいものです。

しかし、もしまだ見たことがないのならば、一度歌舞伎鑑賞に行ってみてはどうでしょうか。いや、それよりもミュージカルやお芝居を見る方が好きだと言う方は、もちろんそれを堪能するべきですが、せっかく日本に生まれたのですから、日本の伝統である歌舞伎を一度は見に行くことをオススメします。

ただ歌舞伎と言うと、その歴史と伝統から堅苦しいイメージを持つ人もいるかもしれません。歌舞伎は、「かぶき踊り」がそのルーツと言われて始められたのが1603年とされ、確かに400年以上の長い歴史があります。だからと言って、実際は思うほど敷居の高いものではなく、元々は一般大衆のものでした。

よくマナーについて心配する人もいますが、実は服装も決まりはなく、買い物に行ったり友人と出かけるような普段の服装で構いません。とはいえ、せっかくだから普段と違う雰囲気を楽しみたいということで、おしゃれな服装で出かけて楽しむのもいいものです。

見る時も、歌舞伎だからと言うよりも一般的なマナーとして考えればいいのです。当然、おしゃべりや携帯の着信音が鳴るような、他の人の迷惑になる行為はダメです。

歌舞伎の敷居が高い印象の一つにチケットの高さもあるでしょう。確かに、一番高い席だと20,000円ほどかかります。その金額では、抵抗があるのは無理ありません。しかし実は、1,000~2,000円ほどで観ることも可能なのです。

と言うのは、「一幕見席」です。これは言葉通り一幕だけ見る席で、チケット購入は当日となっており、人気は高いです。ただし一幕見は、基本的に歌舞伎座のみと考えていた方がいいです。

また、歌舞伎ではイヤホンガイドを借りることができます。これは、舞台の進行に合わせてあらすじや俳優の紹介などをしてくれ、初めての人には便利なアイテムです。ただ700円ほどと保証料として1,000円ほどかかります。(保証料はイヤホンガイド返却時にもどってきます。)

「そんなものを付けていると初めてなのが分かって恥ずかしい」と思うかもしれませんが、通の方でも利用者はいて、意外に人気があります。

「気にはなるけど、劇場まで遠くて行けない。」と言う人には、「シネマ歌舞伎」があります。全国の映画館で歌舞伎の名作が見られるのです。映画館で観賞するのは、最初の一歩としては手軽です。

他にも、テレビの有料チャンネルやケーブルテレビなどでも歌舞伎を見ることができます。映画館同様、こちらから始めてみるのもいいかもしれません。そうやって歌舞伎を見ていくうちに、実際の舞台を見てみようと言う気持ちが芽生えてくるはずです。

「歌舞伎は話が難しそう。」と言う方もいるかもしれません。歌舞伎には、1つのストーリーを上演する「通し」と、見どころだけを上演する「見取り」があります。また、芝居の要素が強い「狂言」(その中でも、時代で区分されています。)と、踊る「舞踊」と区分されます。

そう聞くと、やはり難しいと思うかもしれませんが、近年は、「スーパー歌舞伎」として大人気漫画を歌舞伎化したものもあります。このように、演目によっては初めての人でも手軽に観賞できるものもあります。

やはり行きづらいと感じるのならば、まずはシネマ歌舞伎から取り掛かってみてはどうでしょうか。そのうち、やはり劇場で見てみたいと言う気持ちになっていくかもしれません。